痛みと上手く付き合おう!歯列矯正における痛みの種類について解説

矯正には興味があるけれど、痛いのは嫌だなと悩んでおられる方はたくさんいらっしゃいます。

近年は痛みの少なさを強調する矯正装置も販売されていますが、残念ながら痛みや違和感なく歯を動かすことはできません。

しかしながら、どのような痛みが生じうるのかを、説明することはできます。

子供 歯が痛い

大きく分けて2種類の痛みがあります。

 

まずは、矯正治療で歯が動いていくことによって生じる痛みがあります。

痛みの質を言葉で説明することはとても難しいのですが、私自身の矯正治療体験に基づいてお話をさせていただきますと、この種類の痛みは主に食べ物を噛んだときや、くいしばったときに生じます。子どもの頃乳歯がぐらぐらして、食べ物を噛んだら痛いような、むず痒いような…そんな経験をしたことはありませんか?その痛みに似ていると思います。

もう1つは、矯正装置そのものが物理的にほっぺたとこすれたり、舌とこすれたりすることによって生じる痛みです。

こちらは想像しやすいかと思います。人によっては口内炎ができてしまう方もいらっしゃいます。ほっぺたと矯正装置の接触を防ぐ粘土のような保護材料を着けるなどの対応をしています。

 

痛みがずっと続くわけではありません。

 

矯正治療が始まると、原則毎月1回の来院になります。

来院時に装置を調整するため、痛みが生じます。痛みの持続期間は治療後2.3日。痛みの感じ方は個人差が大きく、全く痛くなかったという方もいらっしゃいます。また、毎回治療のたびに痛くなるわけでもありません。

先月は痛くなかったけど、今月は痛かった…ということも多々あります。私自身が矯正治療を受けていた際は、痛みをあまり感じませんでした。

しかし、1回だけ、通院後にとても痛くなったことがありました。その際は針金の材質が変わり、とても固い針金に変わった時でした。私自身の経験を踏まえて、固い針金に変えたときは、患者様に痛くなる可能性が高い旨をお伝えするようにしています。

その他、矯正のメリット・デメリットについては『【歯科医監修】矯正歯科とは?歯列矯正のメリット・デメリットも解説』をご確認ください。

【歯科医監修】矯正歯科とは?歯列矯正のメリット・デメリットも解説

 

子どもの方が痛みへの順応が早く、治療は楽です。

 

痛みの種類が2種類あることをお伝えしましたが、その感じ方には個人差が大きく、どのぐらい痛いのかを具体的に説明することはできません。しかしながら、私の今までの治療を振り返ると、「年齢を重ねれば重ねるほど、痛みに対して敏感になる」傾向があるように感じています。

特に小学生のお子さんは痛みや違和感に対して慣れるのが早く、ほとんどのお母様が、「装置を着けた日は痛いとかごちゃごちゃ言っていましたが、今ではもうなんとも言わなくなりました。」とおっしゃいます。子どもの頃に治療をしておいた方が、お子さんにとっても幸せかもしれませんね。

お子さんの矯正については『矯正の開始は早い方が良い?子供の矯正のメリット・デメリットをご紹介』にて解説しています。

矯正の開始は早い方が良い?子供の矯正のメリット・デメリットをご紹介

最後まで読んでいただいて、「結局痛いのか…」とがっかりされた方も多いかもしれません。確かに痛みは防ぎようのないものです。

しかし、矯正治療をすることによって得られるきれいな歯並び、よく噛める歯並びは、将来的に大きな喜びや、すてきな笑顔を与えてくれるものだと私は思っています。

当院では患者様の矯正治療に対する不安やお悩みを少しでも和らげるため、治療を開始する前に、「矯正相談」の時間を設けております。患者様と個室で十分な時間をかけて、不安やお悩みについてお伺いしますので、いつでもご相談ください。

 

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