【歯科医が解説】歯列矯正は2年で終わる?期間短縮のポイントも解説

「矯正ってどのぐらいの期間かかりますか?」
「だいたい2年ぐらいで終わるってネットでみたんですけど…」
矯正のご相談で、ほぼ必ず皆さんに聞かれるこの質問。
実はお答えするのがとても難しいご質問です。

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成人の矯正期間は一般的に2年ぐらい?

よく言われる「矯正治療は2年ぐらい」という期間を信じて矯正治療を開始することは、あまりおすすめできません。
歯並びの状態や治療開始の年齢など、さまざまな条件によって、治療期間は大きく異なります。

また、「矯正治療」の定義によっても、期間は変わってきます。

成人矯正の場合、おおよそ2年の間、個々の歯に矯正器具を着けて歯を動かします。
「つけっぱなしの矯正器具を着けている期間」が2年ぐらいということです。
(これもかなり個人差があり、一概には言えません。)

しかしながら、矯正器具が外れたら、それで通院が終わりかというと、そうではありません。
器具を外した後も通院を続けなければなりません。

治療が終わったのに、まだ歯科医院に通わなきゃいけないの!?… と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

歯科矯正は歯並びが整ったら即治療終了、ではないのです。
一度はきれいに歯が並んでも、矯正装置を外すと歯はを元の位置へひっぱり戻そうと働きます。
その歯を元に戻そうとする動きを抑え、治療直後の結果を維持するために「リテーナー(後戻り防止装置)」を使用します。

 

保定期間は約2年?

「リテーナー」と呼ばれる保定装置を使って後戻りを防ぐ期間、この期間を保定期間といいます。
保定期間は治療期間と同じくらいの期間が必要と言われており、歯列矯正の期間が長くかった方は保定に必要な期間も長くなる傾向にあります。

当院では、個人差もありますが保定期間の目安を約2年と設定しています。
つまり、矯正器具をつけている期間が2年、保定期間が2年ですので、4年間はかかるということになります。

一般的に言われる「矯正治療は2年ぐらい」という言葉には、おそらく保定期間が含まれていません。
後戻りはどんな矯正治療でも起こることなので、保定期間のない矯正治療というのはありません。

矯正で整った歯並びを保定装置で維持し、やっと「矯正が終了した」といえるのです。

保定期間も矯正治療において、大切な治療の一つなのです。

詳しくは『歯列矯正の「後戻り」って何?原因や対処法も説明します』に譲りますが、リテーナーをしっかり着けておかないと元の歯並びに戻りやすくなるため注意が必要です。

歯列矯正の「後戻り」って何?原因や対処法も説明します

 

子どもの矯正だと、もっと期間がかかります

お子さんの矯正は、あごの骨の成長や、歯の生え変わりを観察しながらの治療となります。

矯正治療を開始した時には生えていなかった大人の歯が、矯正途中で生えてくるわけですから、その状態に応じて矯正治療の方針が変わります。

最初は1年や2年で終わりそうだと思っていても、新しい問題が出てくると、追加の装置が必要になる場合などは少なくありません。

もちろん、そういった新しい問題を予測するために、矯正医はさまざまな資料を分析し、予測を立てます。
あらかじめ予測できる問題点に関しては、診断時にご説明いたします。

お子さまの矯正をご検討中の方は、是非以下の記事もご確認ください。

東大阪で「子供の矯正歯科(小児矯正)」をご検討中の保護者さんにお伝えしたい、当院の5つの特徴

 

治療期間は短く出来ないの?

「矯正は歯を動かすための期間だけじゃなくて、歯を固定するための期間も必要なのはわかったけど、
やっぱり少しでも早く治療を終わらせたい!」という方、
矯正期間を短くするために、患者さんが取り組んでいただけるポイントをお伝えします。

    • ※矯正装置や保定装置など、決められた装着方法や時間などを守る
    • 虫歯や歯周病にならないよう、口腔内を清潔に保つ
    • 通院回数、期間を守る
    • 矯正装置に不具合がでたらすぐに連絡をする
    • 舌の癖や、頬杖などの悪い癖を改善する

取り外しができるマウスピース矯正の場合、1日20時間以上は装着してください。装着時間を守らないと歯が動かず治療期間が長引いてしまいます。

歯列矯正をするには、矯正歯科医の治療の腕だけではどうしようもないこともあります。
患者さんの「歯並びを綺麗にしたい!」という思いと、実行力も大切です。
矯正医と患者さんが一緒に協力しないと、矯正治療は上手くいかないのです。

 

期間について、しっかりと説明してもらえる矯正医をおすすめします

矯正治療は、とても長い期間にわたるものです。

最初にしっかりと説明を聞いていただき、ご納得いただいた上で治療を開始することが、患者様や親御さんにとって良い治療結果を生むと私は考えています。

中には、非常に短い治療期間を提示される医院もあるかもしれません。

それは患者様にとってとても魅力的な期間ですが、なぜ、そんなに早く終わるのか?
また、その期間の中に含まれているのはどの治療なのか?など、しっかりと確認しておく方が良いと考えます。

期間について、しっかりと説明してくれる歯科医院で、納得して矯正治療を受けられることをおすすめいたします。

 

無料の矯正歯科説明会を、定期的に開催中です

お子さまの歯科矯正に関する疑問にお答えする「無料・矯正歯科勉強会」を定期的に開催しています。概要や開催期日を以下のページで紹介していますので、ぜひご覧ください。

当院では、日曜日も矯正相談を受け付けています。
「私の歯並びでも歯列矯正はできる?」「矯正治療の期間や費用は?」などのお悩み、ご質問がございましたらお気軽にご連絡をください。

矯正歯科の治療に関する詳細はコチラから

 

最終更新日:2021/6/18 BY りょうき歯科
(公開日:2015/2/23 BY 三川 翔)

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