【小児矯正も解説】健康な歯を抜歯せずに歯列矯正はできるのか

「矯正を始めようと思って歯医者で話を聞いてみたら、歯を抜かなきゃだめって言われたんです・・・。」

大人にとっても健康な歯を抜くことはもちろん避けたいですが、保護者さまにとっても、大切な我が子の歯を抜くことは避けたいですよね。

 

抜歯しないで矯正

歯並びを整えるため…といっても、虫歯ではない、健康な歯を抜かなければならないと言われると、ためらってしまう。それはとても自然な感情だと思います。そんな大きな悩みで困っている方に、この記事を読んでいただければ、と思います。

 

歯を抜く?抜かない?実は矯正歯科医師にとっても、長年の議論です。

矯正歯科治療の歴史を振り返ると、歯を抜くか抜かないかに関しては、何度も議論になった時代があります。

そして今でも大きな議論になることがあり、どちらが正しいかという結論は出ていません。

それぞれの矯正歯科医師が学んできた知識や、実際の患者様の治療経験に基づいて、歯を抜くか抜かないかの判断をしています。
矯正歯科医師の中には、「ほとんどの患者様で歯を抜かない治療をすべきだ、それが患者様にとっての幸せだ」、という考えの先生もいらっしゃいます。さまざまな意見がありますので、複数の医院に足を運ばれて、ご自身の考え方に合う先生を探されるのも良いかもしれません。

 

歯を抜くことは悪なのか?さまざまな角度からお話を聞いてください。

歯を抜くことに抵抗のある保護者様の場合、抜かなくても治療ができるかもしれない、とお伝えすると、非常に喜んでくださいます。
そして、歯を抜かなければならないと言われた歯科医院、あるいはその歯科医院の先生はいかに納得の出来ない治療計画であったかを、私に教えてくださる保護者さまもいらっしゃいます。私はそのお話を伺うと、とても悲しい気持ちになります。

それは、抜くことによるメリットもあるからです。
どうしても抜きたくない!と希望があれば、(もちろん限界はありますが、)抜かないで治療できる方法がないか検討します。しかしそれでもやはり、歯を抜くべきである場合、そして、抜いたほうが良い結果が得られる場合もあると私は思っています。

歯を抜くか抜かないかだけにとらわれず、さまざまな角度からお話を聞いていただき、判断してくださると、私はとても嬉しく思います。

 

そもそもなぜ歯を抜く必要があるのか?

歯のガタガタとなってしまうのは、顎が小さいために、歯が並びきらないことが主な原因です。歯を抜くことによって歯を綺麗に並べるためのスペースを確保するのです。
顎が小さく、前歯がガタガタとと前後に重なってしまったり、奥歯が傾いて噛み合っていない、など、歯並びほ乱れが大きいほど、抜歯が必要となる可能性が高いといえるでしょう。

小さい顎で歯を無理矢理並べていくと、歯が顎から出てしまい歯茎が下がってしまうこともあります。
また口元を引っ込めたい方は、よりスペースが必要になるため抜歯が必要になることがあります。

 

抜歯のリスクを減らすにはどうすればいい?

少しでも抜歯のリスクを下げるなら、子どもの頃からの矯正をお勧めします。

「論理的な話は分かったけど、やっぱり抜きたくない気持ちが強いのよね・・・」とため息をついてしまったお母様。
そうですよね。頭では分かっていても、やっぱり抜きたくないって気持ち、ありますよね。

もし抜きたくないお気持ちが強いようでしたら、お子さんが小学生の内に、一度矯正の先生に診てもらうことをお勧めします。

できれば小学校3年生ぐらいまでが良いでしょう。お子さんの内に矯正治療を行うと、永久歯の抜歯を回避できる場合もありますので、ご不安なお母さまはいつでもお声掛けください。

 

小児矯正のメリット

なぜ、子どもの内からに矯正治療を行うと、永久歯を抜くことを避けながらに歯並びを改善することができるのでしょうか。

小児矯正とは6歳から12歳までに行なうもので、この時期に矯正治療を進めることは多くのメリットがあります。

大人の矯正とは違い、小児矯正は子どもの顎の成長を利用して治療をします。
乳歯から永久歯に生え変わる時期に顎の成長を生かしながら、矯正装置で歯の並ぶスペースをコントロールし治療を進めていくので、将来的に大切な歯を抜く確率を下げることができるのです。

子どもの矯正は、成長とともに矯正治療を進めていくため、無理に力を加えることがありません。そのため、痛みが少なく、歯が動きやすい傾向にあります。
また、矯正治療終了後に後戻りが起きにくいというメリットがあります。
これは通常、矯正治療で動かした歯は元の位置に戻ろうとしますが、歯を動かしながら、歯を支えている骨を育てていくので、歯が元の形に戻りにくいです。

永久歯の生え揃う、12~13歳以降に行なう矯正は大人と同じ治療となります。
子どもの時から適切な処置をしておくことで、大人になってから歯を失うリスクを減らせるのです。

小児矯正をご検討中の方はこちらの記事もご確認ください。

東大阪で「子供の矯正歯科(小児矯正)」をご検討中の保護者さんにお伝えしたい、当院の5つの特徴

 

矯正治療でお悩みの方はご相談ください。

「お子さんの矯正はいつから始めたらいい?」「歯科矯正の期間や費用はどのくらいかかるの?」「私のような歯並びでも、矯正することができるの?」など、いろいろなお悩みや質問がるかと思います。
当院は日曜日も矯正相談を受け付けていますので、ぜひご連絡ください。

 

無料の矯正歯科説明会を、定期的に開催中です。

お子さまの歯科矯正に関する疑問にお答えする「無料・矯正歯科勉強会」を定期的に開催しています。概要や開催期日を以下のページで紹介していますので、ぜひご覧ください。

矯正歯科の治療に関する詳細はコチラから
最終更新日:2021/7/2 BY りょうき歯科
(公開日:2014/12/15 BY 三川 翔)

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