【要注意】摂食障害・嚥下障害とは?症状や治療の流れについても解説
訪問歯科診療を行っていて、たまに
「最近食事中よくむせるようになったんです。」とか「口に食べ物を入れたままで飲みこまないんです。」と相談を受けます。
通常、食べ物は口の中→喉→食道→胃へと通過していきますが、何らかの原因でそれがうまくいかなくなることを摂食・嚥下障害といいます。
摂食・嚥下障害の主な症状とは
・食事中、食後によくむせる。
・食べ物をお口の中に入れても飲み込まない。
・食べた後も口の中に食べ物が多く残っている。
・食後、ガラガラ声に変わる。
・原因不明の微熱が出る。
などです。
摂食・嚥下障害の治療の流れ
1.問診でまずその人はもともとどんな病気があってどんな薬を飲んでいて、どういう時にどんな問題が起きるのかくわしく聞きます。
次に口の中の状況や舌の動きなどをみます。
そして、先日のブログに書いた30秒間に何回つばを飲み込めるかという簡単な検査(反復唾液嚥下テスト RSST)を行います。
可能であれば、実際に普段と同じように食事しているところを見せてもらうと何が問題なのか分かることが多いです。
2.これで問題がある人には、より精密な検査として嚥下内視鏡検査を行うこともあります。
3.いろいろな診査でその人の摂食・嚥下の状態を評価し、それによって食事形態(例えばミキサー食やペースト食など)を変えたり、食べる姿勢を変えたり、機能が弱っている部位のリハビリを行うなどの治療を行います。
嚥下内視鏡検査とは
内視鏡検査と聞くとみなさんギョッと身構えるかもしれませんが、みなさんの想像よりはしんどくない検査です。
鼻から約3㎜の内視鏡(カメラ)を挿入した状態でゼリーやお粥や普段食べてるものなどを食べてもらいます。それで一番こわいむせない誤嚥(不顕性誤嚥)を見つけたり、その人に適した食事形態を決める判断材料にします。
所要時間は15分から30分程度で、持ち運びができるため普通の家や老人ホームでも検査できます。検査費は医療保険が適用されます。
[wcm-show id=1335]